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フランスのクリスマス飾り、クレーシュの歴史
もうすぐクリスマスですね。フランスでは、クレーシュ(Crèche)と呼ばれる模型セットを飾ってクリスマスを待ちわびます。今回は、そのクレーシュの文化や歴史、登場人物などをご紹介します!
クレーシュとは?
クレーシュ・ド・ノエル(Crèche de Noël)とは、イエス・キリストの降誕場面を描いた模型セットです。教会の内外や、屋外の広場などに飾りますが、日本のお雛様のような感覚で自宅に飾れる小型のものもあります。12月初旬に飾り始め、12月25日午前0時を過ぎたら赤ちゃんのイエスの人形を飼い葉桶の中に入れます。クリスマスが終わっても片づけずに、1月6日の公現祭に東方の三博士の人形を置き、その日が過ぎてから片づけます。または2月2日の聖燭祭、主の奉献の祝日(マリアとヨセフがイエスをエルサレムの神殿に連れて行き、イエスを神にささげた日)を過ぎてから片づける場合もあります。
クレーシュの背景と登場人物
新約聖書のルカによる福音書2章で、ベツレヘムの厩舎でイエスが生まれた場面を再現します。
- マリア(イエスの母) Vierge Marie
イエスを身ごもり、ベツレヘムで出産します。
- ヨセフ(マリアの夫) Joseph
未婚の母であるマリアの夫。
- イエス Jesus
聖なる御子。12月24日まではクレーシュにいません。12月25日に飼い葉桶に置かれて登場します。
- 東方の三博士 Rois mages
星に導かれてやって来る3人の賢者。顕現祭にクレーシュに登場します。生まれたイエスを拝み、乳香、没薬、黄金を贈り物としてささげます。
- 天使 anges
- 羊飼い bergers
- 牛 bœuf
- ロバ âne
- 羊 moutons
- ラクダ chameaux
意外ですが、馬はいません!
ルーツはイタリア? クレーシュの歴史
1223年イタリアのグレッチョで、アッシジの聖フランシスコが厩舎に飼葉桶を置いて人間と動物で降誕場面を再現してミサを行ったのが、初のクレーシュです。その後このクレーシュの風習は徐々に、カトリックだけでなくプロテスタントや正教会の地域にも広まりました。15世紀には時計技術の発達で、機械仕掛けのクレーシュも登場します。フランスでは1775年、マルセイユで機械仕掛けのクレーシュが発売されました。その後、フランス革命期には非キリスト教化運動でクレーシュが禁止されてしまいましたが、19世紀に教会や家庭などでまたクレーシュが飾られるようになり、19世紀後半には人形生産技術の向上で家庭用クレーシュが大衆化しました。現在では教会、街の広場、家庭、ショッピングモールなどでクレーシュが飾られたり、役者が演じる人間クレーシュもあります。
さまざまなクレーシュ
- バロック風クレーシュ
17世紀のバロックデザインの家庭用クレーシュです。
- ナポリ風クレーシュ
ナポリや南イタリアで14世紀から見られるクレーシュで、カラフルで派手な装飾が特徴です。等身大の大きな人形を使うこともあります。18世紀にはバロック建築の邸宅に飾るために、クレーシュの登場人物や装飾品の熱烈なコレクターがいたそうです。
- ジェノバ風クレーシュ
18世紀に最盛期を迎えたクレーシュで、木彫り人形で降誕場面を再現します。
- プロヴァンス風クレーシュ
地元民の生活からヒントを得たクレーシュで、18世紀に登場しました。マルセイユなど南仏では、地元でよくある職業のサントン人形(ミル職人、鍛冶職人、洗濯女など)もクレーシュに飾ります。
- コンテ風クレーシュ
18世紀のフランシュ=コンテ地方のクレーシュで、役者が生きた降誕場面を再現します。
いかがでしたか? 登場人物やストーリーを知っておけば、クレーシュを見るのがより楽しくなるでしょう!
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